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歯の知識

歯の本数HEADLINE

歯の本数について

「自分の歯が、何本あるのか」について知っている人がいるでしょうか?ほとんどの人が知らないと思いますし、考えたこともないでしょう。歯の本数は上顎と下顎のそれぞれ16本ずつの合わせて32本あります。ただし、一番奥に第3大臼歯(智歯、オヤシラズ)という歯があるんですが、この歯は生えてくる人もいれば生えてこない人もいるので、正確な歯の数は人によって違います。ぜひ一度、ご自分の歯を手鏡などを使って数えてみてください。この32本の歯を、すべて正確に磨こうと思ったらかなりの時間がかかります。それにもかかわらず、日々の歯磨きで早い人では3分もかからないと言う人がけっこうな数います。このような人は間違いなく磨き残しがあり、この磨き残しが歯垢や歯石となることによって虫歯や歯周病の原因となります。

動物の歯の本数について

  • 哺乳類:人間と同じく、乳歯と永久歯があり、一度だけ歯が生え変わります。また歯の種類には、切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯があります。代表的な哺乳類の歯の本数は、ニホンザル(32本:人と同じ)犬(42本)、猫(30本)、牛(32本:人と同じ)、ヤギ(32本:人と同じ)、象(26本)、豚(44本)、イノシシ(44本)、ネズミ(16本)などがあります。
  • 爬虫類:蛇などの爬虫類の歯は、何度でも生え変わります。そして、全ての歯の形は円錐形をしています。このように同じ歯が並ぶことを、同形歯性の歯といいます。逆に哺乳類のように、それぞれの歯が異なることを異形歯性の歯をいいます。
  • 魚類:魚の歯は、魚の種類によって異なります。普段のエサが小さいプランクトンなどの魚の歯は小さくて細かく、小魚や貝などを食べる魚の歯は大きくて丈夫です。魚類の代表であるサメの歯は、何度でも生え代わります。漫画などで、サメをモデルにしたキャラクターが多く登場しますが、そのキャラクターの歯が何回も生え変わるのは、正しい事実に基づいているということです。
  • 例外:脊椎動物は、基本的には歯を持っていますが、持っていない動物もいます。哺乳類の代表であるクジラには、歯を持っている歯クジラと持っていないヒゲクジラがいます。亀は爬虫類に属しているのに、歯を持ってません。鳥類は、歯を持っておらず代わりにクチバシがあります。

歯の生え代わりについて

  • 一生歯性:歯が一度だけ生えるが、生え代わることはない。(ネズミやイルカなど)
  • 二生歯性:歯が抜けてしまった場合に、歯が一度だけ生え代わる。(哺乳類など)
  • 多生歯性:どんなに歯が抜けても、歯が何度でも生え代わる。(爬虫類など)
人間の歯の生え代わりは「二生歯性」です。はじめは乳歯が生えてきて、その後、乳歯が自然に抜けたり虫歯などの歯科疾患で抜けたりした結果、今度は永久歯が生えてきます。つまり、一度だけ歯が生え代わるのです。他の動物では多生歯性の生き物もおり、どんなに歯が抜けることがあっても何度でも生え代わります。本当にうらやましいかぎりです。人間でも「再生歯」という技術が確立されれば、「多生歯性」の動物の仲間入りができるのでしょうね。